渡月橋を流れる大堰川の下流、桂川の畔にひっそり佇む桂離宮。
回遊式庭園と数奇屋風意匠が美しい、八条宮家の別荘だった建物です。
江戸初期、八条宮智仁親王と智忠親王により、約半世紀にわたって段階的に作られました。
庭園の真中に複雑に入り組んだ池があり、大小五つの中島に渡された橋や、庭園に
敷かれた飛び石などに導かれながら、池のまわりに点在する茶室、書院などの建物を
ぐるりとまわります。白髪おじさまの案内のもと、1時間ほど庭園を散策です~
太い竹と枝を編みこんで造られた穂垣
桂離宮にはこういった自然の素材がふんだんに使われています。
松琴亭
茅葺の簡素な造りの茶室。内部と外部が透けるような開放的な造り。
開口部から庭の自然が飛び込んでくるようです。
白×藍の大きな市松模様の障子が際立ちます。
少しくすんだ色になっていますが、張りたての紙はもう少し濃い青なのだそう。
荒々しく削りとられたような柱
松琴亭からは池が美しく見えますが、松により視線が部分的にさえぎられ、池の全景が
見えないようになっています。左方、池の向こうに見えるのが古書院。
茶室のにじり口
素朴な木が使われた質素なかんじの茶室。樫の皮付中柱が使われています。
庭園の景色は何層にも重なり、見る場所によってさまざまな表情に変化します。
橋を渡ったり、敷石の上を歩いたり、起伏のある道を上ったり下ったり・・
歩いていると美しい緑、水面に反射する光、池のまわりに点在する橋や灯籠などが
つぎつぎに現われ、自然と視線が誘導されるような感覚。
庭園にいるのに自然の中を散策しているかのような、無限の広がりを感じます。
賞花亭 どっしりした茅葺屋根の茶室
庭園の真中にある池が現われたり隠れたりしながら、目の前の景色が移り変わっていきます。
よく手入れがいきとどいているせいか、木々の葉の1枚1枚までもが美しい~
橋の向こうに見えるのは古書院。
橋を渡ってみたい衝動にかられますが・・もうひとつ先、園林堂の前にある橋を渡ります。
園林堂の灯籠 桂離宮にはあちらこちらにかわいい石灯籠がいっぱい^^
敷石のデザイン、素敵です~
足元の、飛び石の置き方や敷石の意匠に気をとられつつ、ふと顔をあげると視界が急に
ひらけているーー景色を眺めるというよりも、つぎつぎに場面が変わる映像を見るかの
ような感覚。目の前に広がる美しい景色に、すっかりエキサイトしてしまいました^^
園林堂の前の橋を渡ると古書院が見えてきます~
++HAPPY♪
京都 桂離宮2